「実家をどうにかしなければ」と思いながらも、何から手をつけていいか分からず時間だけが過ぎていく——そんな方は少なくありません。実家じまいは一度きりの経験だからこそ、知らずに踏んでしまう落とし穴があります。この記事では、実際に後悔につながりやすい5つの失敗パターンと、その防ぎ方をわかりやすく解説します。
結論から言うと、失敗の多くは「急ぎすぎる」「一人で決める」「順番を間違える」の3つに集約されます。特に相続放棄を考えている場合に遺品へ先に手をつけてしまう失敗と、解体して更地にした後に固定資産税が上がって後悔する失敗は、取り返しがつきにくいため注意が必要です。
実家じまいで後悔しやすい5つの失敗
まず全体像を一覧にまとめます。詳しい内容は下の見出しでひとつずつ解説します。
| 失敗 | 起こりやすい場面 | 防ぐための一言 |
|---|---|---|
| ① 親と話し合わずに進める | 親が存命のうちに実家じまいを検討し始めたとき | 「その家をどうしたいか」を先に聞く |
| ② 兄弟・親族に無断で処分する | 遠方に住む兄弟がいる、連絡が取りにくい | 着手前に写真と一覧を共有する |
| ③ 相続放棄を考えているのに遺品に手をつける | 借金の可能性がある、相続したくない | 財産的価値のあるものには触れず先に専門家へ相談 |
| ④ よく考えずに更地にする | 「とりあえず解体すれば安心」と思い込む | 解体後の税金と売却の見通しを先に確認する |
| ⑤ 業者を比較せず即決する | 急いでいる、面倒で考えたくない | 最低でも2〜3社から見積もりを取る |
実家じまい全体の費用や手順については、実家じまいとは?費用・手順・期間をわかりやすく解説で詳しくまとめています。まずは全体の流れをつかんでから、この記事で失敗を避けるポイントを押さえていただくと進めやすくなります。
失敗①:親と話し合わずに進めてしまう
もっとも後悔につながりやすいのが、親が元気なうちに「実家をどうしたいか」を確認しないまま話を進めてしまうケースです。親が亡くなってから、あるいは施設に入所してから急いで実家じまいに着手すると、思い出の品を確認する間もなく処分することになり、後から「もっと聞いておけばよかった」という気持ちが残りやすくなります。
可能であれば、親が元気なうちに「この家に住み続けたいか」「将来的に売却してもよいか」「残しておきたい物はあるか」を、責めるような言い方にならないよう気をつけながら聞いておくことをおすすめします。生前整理から始める場合の進め方は、生前整理とは?何をするのか・進め方を6つのステップでで解説しています。
失敗②:兄弟・親族に無断で処分してしまう
実家の片付けは、相続人が一人で判断してよいものではありません。遠方に住む兄弟や、連絡を取りにくい親族がいる場合ほど、「自分が動くしかない」と一人で抱え込み、結果的に無断で処分を進めてしまう失敗が起こりがちです。
後から「勝手に処分した」「大事な物だったのに」というトラブルに発展すると、相続そのものの話し合いにも悪影響が及びます。着手前に家財の写真を撮って共有する、処分してよいものとそうでないものを一覧にして確認を取るなど、一手間かけることが遠回りに見えて実は一番の近道です。合意した内容は口約束にせず、簡単なメモや書面で残しておくと、後々の「言った言わない」を防げます。
失敗③:相続放棄を考えているのに遺品に先に手をつけてしまう
これが実家じまいの失敗の中でもっとも取り返しがつきにくいケースです。故人に借金がある可能性があり相続放棄を考えている場合、家財や遺品を処分・形見分けしてしまうと「相続する意思がある」とみなされる単純承認(民法921条)にあたり、原則として相続放棄ができなくなるおそれがあるとされています。
誰が見ても明らかなゴミ(生ごみや紙くず)の処分は問題ないとされていますが、家具や家電、貴金属など財産的価値があるかもしれない物に手をつけるかどうかの判断は個人では難しいものです。相続放棄をするかどうか迷っている段階では、遺品整理に着手する前に弁護士や司法書士に相談してください。相続放棄には原則として自分が相続人になったと知ってから3か月以内(熟慮期間)という期限もあるため、判断を先延ばしにしすぎないことも大切です。
費用を誰が負担するかで迷う場合は、実家じまいの費用はいくら?平均額と内訳、安く抑える方法もあわせてご覧ください。
失敗④:よく考えずに更地にしてしまう
「空き家のままでは不安だから、とりあえず解体して更地にすれば安心」と考えて進めると、思わぬ落とし穴があります。建物が建っている住宅用地には固定資産税を軽減する特例があり、建物を解体して更地にするとこの特例が外れ、土地の固定資産税が最大で約6倍になることがあるとされています。
解体費用をかけたうえに、その後の土地がすぐに売れず更地のまま固定資産税だけがかさむ、というのがもっとも避けたいパターンです。解体を検討する際は、「解体後にどうするか(売却するのか、活用するのか)」まで決めてから着手することをおすすめします。取手市では「取手市版解体費用シミュレーター」や「すまいの終活ナビ」で、解体費用の概算や売却価格の目安を事前に確認できます(2026年8月時点。最新情報は取手市公式サイトでご確認ください)。解体はグループ内で解体工事専門店(解体Do!)を運営しており、あわせてご相談いただけます。詳しくは解体のページをご覧ください。
売却や活用の判断基準については実家じまいの補助金・助成金はある?茨城県内の制度を市町村別にもあわせてご確認ください。市町村によっては解体費用の補助金が用意されている場合があります。家を売却する選択肢を考えている場合は、不動産の買取・売却についてもこちらでご相談いただけます。
失敗⑤:業者を比較せず即決してしまう
「早く終わらせたい」という気持ちから、最初に見つけた1社にそのまま依頼してしまう失敗もよくあります。遺品整理・解体とも業者によって費用や作業範囲に差があり、比較しないまま契約すると、後から「もっと安い業者があった」「必要な作業が含まれていなかった」と気づくことになりかねません。
最低でも2〜3社から見積もりを取り、料金の内訳(基本料金に何が含まれるか、追加料金が発生する条件は何か)を確認することをおすすめします。見積もり時に確認すべきポイントはよくある質問でもまとめています。
なぜ実家じまいで失敗が起こりやすいのか
実家じまいは、多くの方にとって人生で一度きりの経験です。買い物や引っ越しのように何度も経験して要領がつかめるものではなく、しかも親の死や施設入所といった精神的に落ち着かない状況の中で、限られた時間で判断を迫られることが多いという特徴があります。
加えて、実家じまいには「片付け」「相続」「税金」「不動産」という複数の専門分野がまたがっており、どこに何を相談すればよいのか分かりにくいことも、失敗が起こりやすい理由のひとつです。たとえば遺品整理は片付けの専門業者、相続放棄は弁護士や司法書士、固定資産税は税理士や自治体の窓口、と相談先がそれぞれ異なります。「とりあえず自分たちだけで進めよう」とすると、こうした専門的な判断が必要な場面で情報不足のまま決めてしまい、後から取り返しのつかない失敗につながることがあります。
実家じまいを始めるタイミングを間違えない
失敗の多くは「タイミング」にも関係しています。早すぎても親の気持ちを置き去りにしてしまい、遅すぎても空き家の劣化や固定資産税の負担が重くなります。目安として、次のような時期に一度立ち止まって考えることをおすすめします。
| タイミング | 考えておきたいこと |
|---|---|
| 親が元気なうち | 本人の意思確認、生前整理の相談 |
| 親が施設に入所するとき | 実家をどうするか(空き家のまま維持するか、売却するか)の方針決め |
| 親が亡くなった直後 | 相続放棄の可能性がある場合は遺品に手をつける前に専門家へ相談 |
| 相続後、数か月〜1年以内 | 相続登記(2024年4月から義務化、原則3年以内)、家財整理、家の活用方針の決定 |
特に相続登記は2024年4月の法改正により義務化され、正当な理由なく期限内に登記をしないと過料の対象になる場合があるとされています。「時間ができたらそのうち」と先送りにしてしまうことも、実家じまいでよくある失敗のひとつです。相続登記や相続の相談窓口については実家じまいとは?費用・手順・期間をわかりやすく解説で詳しくご紹介しています。
ひとりで抱え込まないことが最大の防止策
ここまで5つの失敗を見てきましたが、共通しているのは「一人で、あるいは家族の誰にも相談せずに判断してしまう」という点です。実家じまいは家族全体に関わることであり、また法律・税金・不動産といった専門知識が必要な場面も多くあります。迷ったときは、家族と話し合うこと、そして必要に応じて専門家や実績のある業者に相談することが、結果的に一番の近道になります。
個別の税務・法律に関わる判断は、状況によって結論が変わります。「〜とされています」という一般的な情報だけで判断せず、迷った際は税理士・弁護士・司法書士など専門家にご確認いただくことをおすすめします。
茨城県内の地域情報|解体・粗大ごみの窓口
実家じまいを進める中で発生する家財の処分は、自治体の粗大ごみ制度も選択肢のひとつです。取手市・守谷市・つくばみらい市・常総市にお住まいの場合、常総環境センターへの自己搬入で10kgあたり143円+税(2026年8月時点。最新の料金は各市の公式サイトでご確認ください)で処分できます。量が多い場合や、家具・家電などの大型品が中心の場合は、業者にまとめて依頼したほうが結果的に手間と時間を抑えられることもあります。取手市の対応エリアの詳細は取手市の遺品整理ページでご案内しています。
失敗を防ぐためのチェックリスト
- 親が元気なうちに、実家をどうしたいか話し合っておく
- 兄弟・親族には着手前に必ず共有し、合意内容を書面かメモで残す
- 相続放棄を考えている場合は、遺品に手をつける前に専門家へ相談する
- 解体する場合は、その後の活用・売却まで見通してから決める
- 業者は最低2〜3社から見積もりを取り、内訳を比較する
実家じまいは一度きりの経験だからこそ、不安になるのは当然のことです。「何から手をつけたらいいか分からない」という段階でも構いません。片づけDo!では、遺品整理から不用品の処分、解体、家の売却まで一括してご相談いただけます。まずはお気軽にお問い合わせください。
お電話でのご相談は 0120-306-122 (8:00〜21:00・年中無休)、または無料見積もりフォームへからお気軽にどうぞ。
無料見積もり依頼フォーム
この記事に関するお見積もり・ご相談はこちらから。秘密厳守で対応いたします。