「実家じまいをしたいけれど、手元にまとまったお金がない」——ご遺族からのご相談で、とても多い悩みです。結論からお伝えすると、お金がなくても実家じまいを進める方法はいくつもあります。不用品の買取で費用を相殺する、自治体の補助金を使う、解体せず現状のまま売却する、親族で分担するなど、組み合わせ次第で自己負担をかなり抑えられます。この記事では、費用を工面する5つの方法と、茨城県内で使える相談窓口をご紹介します。

結論|お金がなくても実家じまいはあきらめなくて大丈夫です

実家じまいの総額は家財の量や建物の状態によって数十万円から300万円を超えることもあり、費用の内訳はこちらの記事で詳しく解説しています。まとまった現金がなくても、以下の5つの方法を組み合わせることで、負担を大きく減らすことができます。

方法向いている人注意点
①買取で費用を相殺骨董品・貴金属・農機具などが残っている相続放棄予定なら先に確認が必要
②自治体の補助金解体・空き家活用を考えている着工前の申請が必須
③不動産担保型生活資金親がまだ存命で持ち家がある審査・面談に数週間かかる
④現状のまま売却片付け自体を省きたい買取価格は相場よりやや下がる傾向
⑤親族で分担・自力併用兄弟姉妹がいる、体力に余裕がある分担は書面で残す

方法1:不用品・骨董品・貴金属を買取に出して費用にあてる

実家に残された着物、骨董品、切手、貴金属、農機具などは、そのまま処分すると費用がかかりますが、買取に出せば逆に収入になります。遺品整理と買取を同時に依頼できる業者に頼めば、査定額をその場で作業費用から差し引いてもらえることが多く、持ち出しを抑えられます。詳しくは不用品回収のページもご参照ください。

ここで一つ、とても重要な注意点があります。相続放棄を考えている場合、故人の財産である貴金属や骨董品を売却してお金を受け取ってしまうと、民法上「単純承認」とみなされ、相続放棄ができなくなるおそれがあります。借金の有無がはっきりしないうちは、買取に出す前に弁護士や司法書士に相談してください。この点は記事の後半でも改めて解説します。

方法2:自治体の補助金・助成金を使う(解体費・家財処分費)

実家を解体して更地にする場合、多くの市町村が老朽空き家の解体費補助金を用意しています。上限額や補助率は市町村ごとに異なり、龍ケ崎市・神栖市・日立市・つくばみらい市などでは解体費の補助制度があり、つくば市では家財処分費への補助金もあります(一方で取手市・守谷市・水戸市には解体費への補助金がない点も含め、市町村別の補助金一覧はこちらで詳しくまとめています)。ほとんどの補助金は工事着手前の申請が条件なので、業者に依頼する前に必ず自治体の窓口へ確認しましょう。

方法3:生活福祉資金貸付制度(不動産担保型生活資金)を検討する

親がまだ存命で、実家に住み続けながら生活費に困っている場合は、社会福祉協議会が窓口となっている「不動産担保型生活資金」という制度があります。持ち家と土地を担保に生活資金を借り、契約終了時(多くは死亡時)に不動産を処分して返済する、いわゆるリバースモーゲージ型の貸付です。低所得の高齢者世帯が対象で、連帯保証人がいない場合は利用できないなど条件があるため、まずはお住まいの市町村社会福祉協議会に相談してみてください(取手市社会福祉協議会 0297-72-0603、つくば市社会福祉協議会 029-879-5500。守谷市・水戸市にお住まいの方は、各市の社会福祉協議会窓口にお問い合わせください。2026年9月時点の情報です)。

すでに相続が発生している(親がすでに亡くなっている)場合はこの制度の対象外になるため、次の「現状のまま売却」の方法と合わせて検討するとよいでしょう。

不動産担保型生活資金の貸付限度額は、一般世帯向けの場合で土地評価額のおおむね70%、月30万円以内が目安とされ、金利は年3%または長期プライムレートの低いほうが適用されます。生活保護を受けている世帯向けには別枠(生活扶助基準額の1.5倍が目安)も用意されています。いずれも審査や面談に数週間かかることが多いため、資金が必要な時期から逆算して早めに相談を始めることをおすすめします。

方法4:片付け・解体をせず「現状のまま」不動産買取に出す

家財を残したまま、建物もそのままの状態で不動産買取業者に売却するという選択肢もあります。買取業者はリフォームや解体を前提に価格を提示するため、家財の片付け費用や解体費用を自分で用意する必要がなくなります。買取価格は相場よりやや下がる傾向がありますが、「まとまった現金を用意できない」「時間や体力をかけられない」という場合には有効な方法です。家の中を実際に見た上で、遺品整理と合わせてこの先の実家の使い道までご相談いただけますので、不動産買取・売却のページもあわせてご覧ください。

方法5:親族で分担する・自分でできる範囲を先に進める

兄弟姉妹がいる場合は、費用を分担することで一人あたりの負担を軽くできます。ただし後々のトラブルを避けるため、誰がいくら負担するかは口約束にせず、簡単なものでよいので書面やメールに残しておきましょう。また、写真や手紙、衣類など軽いものは自分たちで先に整理しておき、大型家具の搬出や解体など専門技術が必要な部分だけを業者に依頼すれば、見積もり額を抑えられます。

業者への支払いを抑えるコツ(相見積もり・分割の相談)

複数の業者から見積もりを取り、作業内容と金額の内訳を比較することも大切です。料金の目安を事前に把握しておくと、極端に高い・安い見積もりに気づきやすくなります。業者によっては分割払いやクレジットカード払いに対応している場合もあるため、資金の都合がある場合は契約前に必ず支払い方法を確認しましょう。当社でもご事情に応じたご相談を承っていますので、まずは無料見積もりフォームからお気軽にご相談ください。

【重要】相続放棄を考えている場合は、お金に手をつける前に確認を

実家に借金や連帯保証などのマイナスの財産があるかもしれず、相続放棄を検討している場合は、特に注意が必要です。家電・貴金属・骨董品・車・農機具など価値のあるものを売却して現金化すると、民法上「相続財産を処分した」として単純承認とみなされ、相続放棄ができなくなるおそれがあるとされています。一方、価値のないゴミの処分は必要最小限であれば認められる場合が多いとされていますが、線引きが難しいため、相続放棄を少しでも考えている場合は、家財に手をつける前に弁護士・司法書士に相談することを強くおすすめします。個別の事情によって判断が分かれるため、自己判断は禁物です。

茨城県内の相談窓口

相談内容窓口連絡先
生活福祉資金(不動産担保型生活資金)取手市社会福祉協議会0297-72-0603
生活福祉資金(不動産担保型生活資金)つくば市社会福祉協議会029-879-5500
生活福祉資金(不動産担保型生活資金)守谷市・水戸市にお住まいの方各市の社会福祉協議会窓口へ
解体費・空き家活用の補助金各市町村の空き家担当課市町村別まとめ記事を参照
実家じまい全般のご相談片づけDo!0120-306-122(8:00〜21:00・年中無休)

※連絡先は2026年9月時点の情報です。最新の内容は各窓口に直接ご確認ください。

よくある質問

Q. 実家じまいの費用を、親が存命中の資産から出してもいいですか?
親がご存命で本人の同意があれば問題ありません。ただし親が亡くなった後は「相続財産」に切り替わるため、相続放棄を考えている相続人が故人の口座や財産から支払うと、単純承認とみなされるおそれがあります。誰のお金で、いつ支払うのかを明確に分けて考えることが大切です。

Q. 見積もりだけ先に取って、実際に依頼するかどうかは後で決められますか?
多くの業者で見積もりは無料です。まず現地または写真で見積もりを取り、金額と作業内容を確認したうえで、依頼するかどうか、いつ着手するかをご自身のペースで決めていただけます。

まとめ

お金がないからと実家じまいを先延ばしにすると、固定資産税の負担や空き家の劣化が進み、かえって費用がかさんでしまうことがあります。買取での相殺、自治体の補助金、生活福祉資金、現状のままの売却、親族での分担——ご家庭の状況に合わせてこれらを組み合わせれば、無理のない形で進められます。まずは何から検討すればよいか、実家じまいの全体像を確認しながら、お気軽にご相談ください。

片づけDo!では、家財の整理から不用品の買取、解体(グループ内で解体工事専門店「解体Do!」を運営)、この先の実家の活用・売却まで、まとめてご相談いただけます。お電話 0120-306-122(8:00〜21:00・年中無休)、または無料見積もりフォームからどうぞ。

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