「実家じまいには、結局いくらかかるのだろう」——親の家の片付けを考え始めたとき、多くの方が最初に不安に思うのが費用です。実家じまいの費用は、家財の片付けだけを依頼するか、建物の解体や売却まで進めるかで、必要な項目が変わります。まずは残す物と処分する物、建物をどうするかを整理し、同じ依頼範囲で見積りを比べましょう。このページでは、費用の内訳と、見積書で確認したい条件を説明します。
なお、実家じまいの全体像(何をするのか、どんな手順で進めるのか)は「実家じまいとは?費用・手順・期間をわかりやすく解説」で詳しくまとめています。あわせてご覧ください。
実家じまいの費用は「依頼範囲」で変わります|まず結論から
実家じまいの費用は、家の広さ・家財の量・建物の構造・立地、そして「どこまで自分でやるか」によって大きく変わります。一律の金額でお示しすることはできないため、依頼範囲ごとに、見積りに含める項目と追加で確認したい条件を表で整理しました。
| 依頼範囲 | 見積りに含める項目 | 追加で確認する条件 |
|---|---|---|
| 家財の整理 | 仕分け・搬出・処分の範囲 | 物量、階段、駐車位置、残す物、家電など別扱いの品目 |
| 追加で依頼する作業 | 供養・清掃・探索など | 基本作業に含むのか、別料金なのか。依頼しない作業がないか |
| 建物の解体を検討する場合 | 建物・付帯物・処分など | 先に解体する必要があるか。調査と見積りの対象範囲 |
| 売却を検討する場合 | 売却方法に応じた費用 | 家財を残した相談ができるか。仲介か買取かの条件と、費用の負担範囲 |
「更地にして売る」のか「建物のまま売る・貸す」のかによっても、必要な費用は変わります。家財を残したままの売却相談ができるか、片付けてから売るほうが条件がよいかは、物件や売却方法によって異なります。片付け・解体・売却のどこまでを依頼するか決める前に、現状のままでの売却相談と、片付け後の売却の条件を比べておくと安心です。
実家じまいの費用、内訳は大きく3つに分かれます
実家じまいの費用は、性質の異なる3つの費用の合計です。それぞれ発生するタイミングも依頼先も違うため、混同せずに整理しておくと見積もりを比較しやすくなります。
- ①片付け(家財整理)費用……家具・家電・衣類・書類などを仕分け、処分・搬出する費用
- ②解体費用……建物を取り壊して更地にする場合の工事費用
- ③売却・税金関連費用……仲介手数料、登記費用、譲渡所得税など、家を手放す際にかかる費用
解体や売却まで進めず、まず家財の整理だけを依頼するという選択肢もあります。すべてを一度に決める必要はありません。
①家財整理(片付け)費用|見積りで確認すること
家財整理の費用は、部屋数だけでなく、荷物の量や搬出の条件で変わります。見積りを依頼する前に次の点を整理しておくと、同じ条件で比較しやすくなります。
| 整理しておくこと | 内容 |
|---|---|
| 荷物の量 | 押し入れ・物置・納屋・庭などにある荷物の有無とおおよその量 |
| 搬出の条件 | 階数、エレベーターの有無、階段の幅、車を停められる場所 |
| 残す物・貴重品 | 形見分けしたい物、貴重品や大切な書類の探索を希望するか |
| 別扱いになりやすい品目 | 家電リサイクル対象の家電など、通常の処分と扱いが異なる品目 |
| 供養・清掃の希望 | 仏壇や人形などの供養、室内の清掃を依頼するか |
荷物が多い実家(納屋・倉庫がある、長年住んでいた等)は、作業量が増えて見積りの前提が変わることがあります。また、貴金属や骨董品など買い取れる品がある場合は、買取の可否や精算の方法を見積りの際に確認しておくと安心です。
②解体費用|見積りで確認すること
実家を更地にして売却・活用する場合は、建物の解体費用がかかります。費用は構造や面積に加え、アスベストの有無、重機が入れる立地かどうか、隣家との距離、地中の埋設物などで変わります。解体が必要かどうかは売却の方法によっても異なるため、解体を先に決めず、現状のままでの売却相談と比べてから判断すると安心です。
最終的には現地を見たうえでの見積りが必要です。片づけDo!のグループでは、解体工事専門店(解体Do!)を運営しており、家財整理から解体まで一つの窓口でご相談いただけます。詳しくは解体についてのページをご覧ください。
③売却・税金にかかる費用
実家を売却する場合は、次のような費用も発生します。
- 仲介手数料……不動産会社に売却の仲介を依頼する場合の報酬には法令上の上限があり、売却価格に応じた料率で決まります。価格が800万円以下の空き家などは特例で上限が変わる場合があります。実際の金額は、価格や適用条件で変わるため、媒介契約の前に見積りで確認してください。買取の場合も、費用の負担範囲を契約前に確認しておくと安心です(国土交通省の案内)
- 相続登記の費用……登録免許税(固定資産税評価額の0.4%)がかかります。司法書士に依頼する場合の報酬は、依頼内容(必要書類の取得や遺産分割協議書の作成を含むかなど)によって異なるため、事前に見積りで確認してください
- 譲渡所得税……売却益が出た場合に課税。要件を満たせば「空き家の3,000万円特別控除」が使える場合があります
相続登記は2024年4月から義務化されており、相続で不動産を取得したことを知った日から3年以内に申請する必要があります。正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象となる可能性があります。2024年4月より前に相続した不動産で未登記のものも対象で、その場合の期限は原則2027年3月31日までです(取得を知った日が2024年4月以降の場合は、知った日から3年以内)。詳しくは法務省の案内をご確認ください。実家の売却をお考えの場合は、不動産の買取・売却もあわせてご相談いただけます。税務の詳細は個別の事情によるため、税理士など専門家にご確認ください。
実家じまいの費用は誰が払う?揉めないための決め方
実家じまいの費用は、法律で「誰が払う」と決まっているわけではありません。実務上は、相続人全員で法定相続分に応じて分担するケースが多くみられますが、実家に近い相続人が立て替えて後で精算する、実家を相続する人がまとめて負担するなど、家庭によってさまざまです。
後々のトラブルを避けるために、次の点は事前に兄弟姉妹で話し合い、できれば書面(メールやLINEの記録でも構いません)に残しておくことをおすすめします。
- 誰が、いくら負担するか(割合または金額)
- 売却できた場合、収益はどう分配するか
- 遺品の中で誰が何を引き取るか
実家じまいの費用を安く抑える5つの方法
費用を抑えるために、次の5つを意識してみてください。
- 自分で片付けられるものは片付ける……衣類・本・食器など軽いものだけでも自分たちで処分すると、業者に依頼する作業量が減り、見積りの前提も変わります
- 相見積もりを取る……家財整理・解体とも、2〜3社に同じ依頼範囲で見積りを依頼して比較すると、含まれる作業の違いが見えてきます
- 買取の可否を確認する……貴金属・骨董品・ブランド品など買取の対象になる品があるか、精算の方法を見積りの際に確認します
- 早めに始める……時間に余裕があると、自治体の制度を使った処分も計画に組み込みやすくなります
- 自治体の自己搬入を使う……自分で運べる量の家庭ごみであれば、業者に依頼するより費用を抑えられることがあります。次の章で4市の手数料をご紹介します
【茨城県版】自分で運べる家庭ごみの自己搬入手数料|4市の比較
片づけDo!が拠点を置く茨城県内4市(取手市・守谷市・つくば市・水戸市)の家庭ごみの自己搬入手数料を、2026年10月27日に各市・施設の公式ページで確認しました。対象は市内で発生した家庭ごみで、片付け業者の料金ではありません。戸別収集(粗大ごみの受付など)は自己搬入とは別の仕組みのため、料金や申込方法は各市の公式案内でご確認ください。
| 市 | 搬入先 | 手数料 | 搬入前に必要なこと |
|---|---|---|---|
| 取手市 | 常総環境センター | 10kgにつき143円+消費税(10kg未満でも1回143円+消費税) | 取手市が発行する一般廃棄物搬入許可証(事前に取得) |
| 守谷市 | 常総環境センター | 10kgまで143円、以後10kgごとに143円(いずれも消費税等を加算) | 守谷市への搬入許可の申請と許可書 |
| つくば市 | つくばサステナスクエア | 10kgにつき130円 | 市内で発生した一般廃棄物に限る。搬入者本人と住所の確認が必要。エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機・パソコンなどは持込不可 |
| 水戸市 | えこみっと(水戸市清掃工場) | 10kgにつき170円(10kg未満は切り上げ・現金のみ) | 予約は不要。ごみの発生場所が水戸市内であることを示す書類の提示が必要 |
※2026年10月27日確認。手数料や受入条件は改定されることがあるため、最新の内容は公式ページでご確認ください(常総環境センター(取手市・守谷市)、守谷市、つくば市、水戸市)。
ただし、大型家具・家電を何十点も自分で運ぶのは体力的にも時間的にも大きな負担です。「量が多い」「重くて運べない」「時間がない」という場合は、無理をせず業者への依頼をご検討ください。
費用を払う前に確認したいこと|相続放棄との関係
実家に借金や未払い金が多く、相続放棄を検討している場合は特に注意が必要です。相続放棄をする前に故人の財産(預金など)から実家じまいの費用を支払ってしまうと、「相続する意思がある」とみなされる単純承認にあたり、後から相続放棄ができなくなるおそれがあるとされています(民法921条)。相続放棄には、相続開始を知ってから原則3か月以内という期限もあります。
相続放棄を少しでも検討している場合は、費用を支払う前に弁護士や司法書士など専門家に相談することをおすすめします。個別の事情によって判断が異なるため、この記事の内容だけで判断せず、必ず専門家にご確認ください。
まとめ|まずは無料見積もりで実家じまいの費用を確認しましょう
実家じまいの費用は、片付けだけを依頼するか、解体や売却まで進めるかで必要な項目が変わります。金額は建物の状態や荷物の量によって変わるため、依頼範囲をそろえて見積りを比べ、見積書に含まれる作業と追加で確認する条件を確かめてください。進め方の流れはこちらのページで、費用の全体像は料金ページでもご案内しています。
お電話でのご相談は 0120-306-122(8:00〜21:00・年中無休)、Webからは無料見積もりフォームへお進みください。
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