「実家じまい、何から手をつければいいのか分からない」——親が亡くなった直後や、施設への入居が決まったタイミングで、そう感じるご家族はとても多くいらっしゃいます。結論から言うと、実家じまいは「①相続人の確認」「②家族での話し合い」「③相続登記」「④中身の整理」「⑤家の活用方法の決定」という順番で進めるのが基本です。全体でかかる期間は、家財の量や進め方にもよりますが、おおむね3か月〜1年程度が目安です。この記事では、実家じまいをどこから始め、どんな順番で進めればよいかを、9つのステップに分けてわかりやすくご説明します。
片づけDo!は、茨城県内(取手市・守谷市・つくば市・水戸市など)で遺品整理・実家じまいを専門にお手伝いしている会社です。「何から始めたらいいか分からない」という段階でのご相談も、もちろん大歓迎です。
実家じまいの手順9ステップ(全体の流れ)
まずは全体の流れを一覧で確認しましょう。細かい事情は各家庭で違いますが、大きな流れはどのご家庭でもほぼ同じです。
| ステップ | やること | 目安の時期 |
|---|---|---|
| 1 | 相続人・遺言の有無を確認する | 亡くなってから1〜2週間 |
| 2 | 家族・親族で方針を話し合う | 四十九日前後まで |
| 3 | 実家の中を確認し、重要書類・貴重品を探す | 話し合いと並行 |
| 4 | 相続登記(名義変更)を行う | 相続を知った日から3年以内(義務) |
| 5 | 遺品整理・家財の仕分けをする | 登記と並行しても可 |
| 6 | 仏壇・位牌など供養が必要なものを整理する | 家財整理の中盤〜終盤 |
| 7 | 家の活用方法を決める(売却・解体・賃貸・空き家のまま) | 家財整理後 |
| 8 | 売却または解体の手続きを進める | 方針決定後1〜6か月 |
| 9 | 近隣・親戚への挨拶と各種変更手続き | 作業の前後 |
この記事は実家じまい全体の柱となる記事です。費用について詳しく知りたい方は実家じまいの費用はいくら?平均額と内訳、安く抑える方法を、実家じまいの全体像は実家じまいとは?費用・手順・期間をわかりやすく解説をあわせてご覧ください。
ステップ1:相続人と遺言の有無を確認する
実家じまいを進める前に、まず「誰が相続人か」「遺言はあるか」を確認します。遺言書がある場合は、その内容に沿って手続きを進めることになるため、実家の中や公証役場、法務局(自筆証書遺言書保管制度を利用している場合)を確認しましょう。相続人が複数いる場合は、その全員の同意がないと不動産の売却や名義変更を進められません。この最初のボタンを掛け違えると、後の工程すべてが止まってしまうため、急がず確実に確認することが大切です。
ステップ2:家族・親族で方針を話し合う
実家じまいで最も多いトラブルは、実は片付け作業そのものではなく「家族間の話し合い不足」です。売却するのか、誰かが住むのか、当面は空き家のままにするのか——方針が固まらないまま作業を進めると、後から「勝手に処分した」「聞いていない」という揉め事につながりかねません。
話し合いでは、次の3点を必ず確認しておきましょう。
- 実家をどうするか(売却・解体・賃貸・空き家のまま維持)
- 費用は誰がどう負担するか
- 誰が中心になって窓口をするか
合意した内容は、口約束だけでなくメモやメールなど形に残る形にしておくと、後々の行き違いを防げます。実家じまいは誰がやるか、費用は誰が払うかで迷う場合は、後述の内部リンク記事も参考にしてください。
ステップ3:実家の中を確認し、重要書類・貴重品を探す
本格的な片付けの前に、通帳・印鑑・保険証券・不動産の権利証・年金手帳などの重要書類、現金や貴金属といった貴重品を探しておきます。これらは相続手続きに必要になるうえ、誤って処分してしまうと取り返しがつきません。デジタル遺品(スマートフォン・パソコン内のデータ、ネット銀行やネット証券の口座)がないかも合わせて確認しておくと安心です。
ステップ4:相続登記(名義変更)を行う
2024年4月から相続登記が義務化されており、相続によって不動産を取得したことを知った日から3年以内に登記を済ませる必要があります(施行日より前に相続した不動産についても、経過措置として2027年3月末までの登記が求められています)。正当な理由なく登記をしないままでいると、10万円以下の過料の対象となる可能性があるとされています。売却や解体を進めるにも、まず名義が相続人になっていないと手続きが進められないため、実家じまいの中でも早めに着手しておきたい工程です。
※相続登記の具体的な手続き先については、法務局のご案内も確認しておくと安心です。個別の事情によって必要書類が異なるため、詳しくは管轄の法務局または司法書士にご確認ください。
ステップ5:遺品整理・家財の仕分けをする
実家の中の家財を「残すもの」「売れるもの」「処分するもの」に仕分けしていきます。量が多い場合は自分たちだけで進めようとせず、遺品整理業者に依頼することでスムーズに進むケースも多くあります。仕分けの際は、家族の思い出の品や写真などを一気に処分してしまうと後悔につながりやすいため、時間に余裕を持って進めることをおすすめします。
ここで出てくる不用品の中には、買い取ってもらえるものもあります。詳しくは遺品整理で出た品は買い取ってもらえる?買取で費用を抑える方法をご覧ください。
ステップ6:仏壇・位牌など供養が必要なものを整理する
仏壇や位牌、人形などは、そのまま粗大ごみとして処分することに抵抗を感じる方が多いものです。閉眼供養(魂抜き)を行ったうえで、合同供養やお焚き上げに出すという選択肢があります。詳しくは仏壇・お人形・写真はどう処分する?合同供養という選択肢をご覧ください。
ステップ7:家の活用方法を決める
家財の整理が終わったら、いよいよ家そのものをどうするかを決めます。主な選択肢は次の4つです。
| 選択肢 | 向いているケース | 注意点 |
|---|---|---|
| 売却 | 誰も住む予定がなく、資産として現金化したい場合 | 築年数が古いと買い手がつきにくいことがある |
| 解体して更地で売却 | 建物の劣化が激しい場合 | 解体費用がかかる。固定資産税の住宅用地特例が外れる点に注意 |
| 賃貸に出す | 立地が良く、賃貸需要が見込める場合 | 管理の手間や修繕費がかかり続ける |
| 空き家のまま維持 | まだ方針が決まらない、思い出があってすぐ手放せない場合 | 放置すると固定資産税が上がるリスクがある |
「空き家のまま放置する」という選択は一見手間がかからないように見えますが、適切な管理をしないまま放置すると、自治体から「特定空家」に指定され、固定資産税の軽減特例が外れて税額が最大6倍程度になるおそれがあります。判断に迷う場合は、不動産会社に相談しながら決めるのがおすすめです。私たち片づけDo!では、遺品整理のご相談とあわせて不動産の買取・売却のご相談も承っています。
ステップ8:売却または解体の手続きを進める
売却を選んだ場合は不動産会社に査定を依頼し、媒介契約を結んで買主を探します。相続した空き家を売却する際は「相続空き家の3,000万円特別控除」が使える場合があり、要件を満たせば譲渡所得税を大きく抑えられる可能性があります。解体を選んだ場合は、解体業者への依頼が必要です。片づけDo!のグループ内では、解体工事専門店(解体Do!)を運営しており、遺品整理から解体まで一体でご相談いただけます。解体費用は建物の構造や広さによって幅がありますが、木造30坪程度で150万円前後が目安とされています。
ステップ9:近隣・親戚への挨拶と各種変更手続き
実家を手放す、あるいは空き家として管理していく場合は、近隣の方への挨拶をしておくとトラブルの予防になります。また、電気・ガス・水道の閉栓手続き、固定資産税の納税通知書の送付先変更など、事務的な手続きも忘れずに行いましょう。
実家じまいでやりがちな失敗と注意点
最後に、実家じまいでよくある失敗パターンをまとめます。
- 家族の合意を取らずに進めてしまう——後から「聞いていない」というトラブルに発展しやすい
- 相続放棄を検討しているのに、実家の中の物を処分・売却してしまう——故人の財産に手をつけると「単純承認」とみなされ、相続放棄ができなくなる場合があるとされています。借金の有無が分からない状態で急いで片付けを進めるのは避け、先に専門家へご相談ください
- 相続登記を後回しにしてしまう——義務化により3年以内の登記が必要です
- 思い出の品まで一気に処分してしまう——後悔につながりやすいため、写真に残す・一部だけ手元に残すなどの工夫を
相続や税務に関わる判断は、個別の事情によって結論が変わります。不安な点は税理士や司法書士など専門家にご確認いただくことをおすすめします。
茨城県内の粗大ごみ・不用品処分について
実家の片付けで出た不用品は、自治体の粗大ごみとして出す方法と、不用品回収業者・遺品整理業者にまとめて依頼する方法があります。取手市・守谷市・つくば市では、それぞれ粗大ごみの戸別収集や清掃センターへの自己搬入を利用できます(各市の制度は変更される場合があるため、最新情報は各市の公式サイトでご確認ください。2026年8月時点の情報です)。量が多い場合は、自治体のルールに沿って少しずつ出すよりも、業者にまとめて依頼したほうが結果的に早く片付くケースが多くあります。
まとめ
実家じまいは「相続人の確認」「家族での話し合い」「相続登記」「家財の整理」「家の活用方法の決定」という順番で進めるのが基本です。一つひとつは難しい作業ではありませんが、慣れないことが多く、時間も気力も必要になります。「何から始めたらいいか分からない」という段階でも構いませんので、まずはお気軽にご相談ください。
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