ご家族が亡くなられた直後は、悲しむ間もなく決めごとが押し寄せてきます。その中でも早い段階で必要になるのが、「どこで火葬をするのか」という判断です。

結論から申し上げますと、茨城県内の公営斎場では、火葬料は住民の方で3,000円〜10,000円程度、市外・区域外の方はその5倍〜10倍程度になるのが一般的です。たとえばつくば市営のつくばメモリアルホールは市内5,000円・市外50,000円、取手市外2市火葬場組合のやすらぎ苑は組織内住民10,000円・組織外住民60,000円です(いずれも大人1体・2026年8月時点)。

この記事では、茨城県南部を中心とした主な公営斎場の料金・予約方法・所在地を、各市町村の公式サイトで確認した内容にもとづいてまとめました。あわせて、亡くなられてから火葬までの手続きの流れもご説明します。

※料金・受付時間は2026年8月時点で各自治体の公式サイトを確認したものです。改定される場合がありますので、実際のご利用前に必ず各施設へご確認ください。

まず知っておきたい3つのこと

1. 火葬ができるのは、知事の認可を受けた施設だけです

龍ケ崎市の公式サイトによれば、通夜式や告別式は民間の葬儀場でも行えますが、火葬は火葬炉を備え、法令にもとづき都道府県知事の認可を受けた施設でしか行えません。茨城県内には32か所あるとされています。

2. 住んでいた市かどうかで、料金が大きく変わります

公営斎場の多くは、亡くなった方または葬儀を執り行う方の住所がその市(または組合を構成する市町村)にあるかどうかで料金を分けています。市内であれば数千円、市外だと数万円というのが一般的です。

ここで大事なのは、「亡くなった方が市外でも、喪主(申請者)が市内に住んでいれば市内料金になる施設がある」という点です。たとえばやすらぎ苑では、死亡者の住所または申請者(葬儀を執行する者)の住所が組織市にあれば組織内住民として扱われます。龍ケ崎市営斎場も同様の考え方です。ご実家が遠方でも、ご自身が地元にお住まいなら該当する可能性がありますので、必ず確認してください。

3. 予約の方法は施設ごとに違います

これが意外と知られていません。

  • つくばメモリアルホール……電話での火葬予約は受け付けていません。死亡届を提出する際に市民窓口課などで予約するか、つくば市登録葬祭業者に依頼します
  • やすらぎ苑……2021年10月1日予約分から、予約受付は「斎場予約システム」のみとされています。ただしこのシステムは登録業者専用のため、個人で予約する方は「ご利用案内」を確認のうえ直接電話で予約する必要があります
  • 水戸市斎場……電話で各斎場に予約できます(午前8時30分〜午後5時15分)。葬祭業者を通じて24時間予約も可能です
  • 龍ケ崎市営斎場……葬儀業者向けの予約方法が案内されています

多くの場合、葬儀社に依頼すれば予約を代行してくれます。ご自身で手配される場合のみ、上記をご確認ください。

茨城県南部・水戸の主な公営斎場|火葬料一覧【2026年8月時点】

公式サイトで料金を確認できた施設を、大人(13歳以上/15歳以上)の火葬料で比較します。公式サイトで裏付けが取れなかった施設は、この表には掲載していません。

施設名設置者区域内対象火葬料(区域内)火葬料(区域外)
やすらぎ苑取手市外2市火葬場組合取手市・守谷市・つくばみらい市10,000円
(15歳以上)
60,000円
つくばメモリアルホールつくば市つくば市5,000円
(13歳以上)
50,000円
龍ケ崎市営斎場龍ケ崎市龍ケ崎市5,000円
(13歳以上)
40,000円
水戸市斎場
(堀斎場・下入野斎場)
水戸市水戸市5,000円
(13歳以上)
50,000円
茨城県内の主な公営斎場の火葬料(2026年8月時点。各自治体・組合の公式サイトより)

子どもの火葬料は、やすらぎ苑が15歳未満5,000円(組織外30,000円)、つくばメモリアルホールが13歳未満3,000円(市外25,000円)、龍ケ崎市営斎場が13歳未満3,000円(市外25,000円)、水戸市斎場が12歳以下2,500円(市外25,000円)とされています。

式場・待合室の使用料

火葬だけでなく、通夜・告別式まで同じ施設で行う場合は式場の使用料が加わります。

施設名式場使用料(区域内)待合室(区域内)
やすらぎ苑葬儀1回 33,000円/通夜1回 33,000円火葬2時間以内 5,500円
つくばメモリアルホール小式場 告別式31,400円・通夜31,400円
大式場 告別式47,100円・通夜47,100円
2時間まで 5,200円
龍ケ崎市営斎場葬祭室 2時間 11,000円
(超過1時間 3,300円)
2時間 5,500円
(超過1時間 1,650円)
水戸市 堀斎場第1式場(約500人)3時間 60,000円
第2式場(約160人)20,000円
第3式場(約80人)10,000円
1時間ごと 2,500円
水戸市 下入野斎場大式場(約160人)3時間 35,000円
小式場(約80人)18,000円
1時間ごと 2,500円
式場・待合室の使用料(区域内住民の場合・2026年8月時点)

※市外・区域外の方は、おおむね2倍前後の金額が設定されています。詳しくは各施設の公式サイトをご確認ください。

所在地・連絡先

施設名所在地電話
やすらぎ苑取手市市之代310受付8:30〜17:00
(公式サイトに掲載)
つくばメモリアルホールつくば市玉取1766029-879-0330
龍ケ崎市営斎場龍ケ崎市70910297-64-0511
水戸市 堀斎場水戸市堀町2106-2029-251-2559
水戸市 下入野斎場水戸市下入野町2205029-269-1605
うしくあみ斎場牛久市久野町2867—
(牛久市・阿見町斎場組合)
聖苑香澄稲敷市須賀津1872-6—
(江戸崎地方衛生土木組合)
所在地と連絡先(2026年8月時点)

※うしくあみ斎場・聖苑香澄については、龍ケ崎市の公式サイトで所在地と設置者を確認しましたが、料金は公式サイトで確認できなかったため上の料金表からは外しています。牛久市・阿見町にお住まいの方はうしくあみ斎場、稲敷市・美浦村にお住まいの方は聖苑香澄が区域内の施設にあたりますので、各施設へ直接お問い合わせください。

火葬の受付時間・1日の件数

公営斎場は「いつでも空いている」わけではありません。火葬炉の数が限られているため、1日に行える件数が決まっています。

施設名火葬点火の時刻1日の件数休場日
やすらぎ苑10時・11時・12時・13時・14時・15時10時=2組、11時=1組、12時=1組、13時=2組、14時=2組、15時=2組—
つくばメモリアルホール10時〜15時1日最大12件(各時刻2件)友引日、12月31日は火葬営業/1月1〜3日は休館
龍ケ崎市営斎場10時・正午・13時・15時1日最大8件1月1〜3日、友引日
水戸市斎場——友引の日と1月1日・2日は電話受付なし
火葬の受付時間と件数(2026年8月時点)

やすらぎ苑では、12時は式場利用者のみ、13時と15時は組織内利用者のみとされています。龍ケ崎市営斎場でも、市外の受入枠は「午前10時」「正午・午後1時」「午後3時」それぞれ1枠ずつ(1日最大3枠)に限られています。

つまり市外の方は、そもそも枠が少ないということです。年末年始や友引の前後は特に混み合いますので、葬儀社に早めにご相談ください。

到着時刻にご注意ください

意外と見落とされがちですが、到着時刻にも決まりがあります。

  • やすらぎ苑……火葬時刻の30分以内に到着。「火葬許可証」と「やすらぎ苑使用許可書」を受付に提出
  • つくばメモリアルホール……ご遺体の受け入れは火葬点火時間の30分前から
  • 龍ケ崎市営斎場……火葬時刻の1時間前から30分前までに到着(例:午後1時火葬なら正午〜午後0時30分)

亡くなられてから火葬までの手続きの流れ

龍ケ崎市の公式サイトに、一般的な流れが分かりやすくまとめられています。葬儀社に依頼した場合は、多くをその葬儀社が代行してくれます。

  1. ご遺体を搬送する……病院などで亡くなられた場合、ご自宅など安置場所へ搬送します
  2. ご遺体を安置する……火葬までの間、ドライアイスなどで保全します
  3. 「死亡届」を提出し、「火葬許可証」を受け取る……死亡の事実を知った日から7日以内に、死亡地・本籍地・届出人の住所地のいずれかの市区町村役場へ提出します。提出するとその場で「火葬許可証」が交付されます
  4. 棺・骨壺などを準備する
  5. 葬儀内容と日程を決める……斎場の空き状況と合わせて調整します
  6. 通夜式・告別式を行う
  7. 火葬を行う……「火葬許可証」を提出します
  8. 収骨する……火葬開始から収骨まで1時間30分前後かかります
  9. 納骨する……「火葬許可証」は納骨の際にも必要です

「火葬許可証」は収骨後、骨壺と一緒に骨箱に納めて返されます。納骨まで骨箱から取り出さずに保管することが勧められています。紛失すると再発行の手続きが必要になりますので、ご注意ください。

死亡届を提出したあとに必要な手続き

火葬が終われば一段落ですが、そのあとにも手続きが続きます。

手続き期限の目安窓口
年金の受給停止厚生年金は10日以内、国民年金は14日以内年金事務所・市役所
健康保険証の返却14日以内が目安市役所(国保の場合)
世帯主の変更14日以内市役所
葬祭費・埋葬料の請求2年以内市役所・健保組合
相続放棄の判断知った時から3か月以内家庭裁判所
準確定申告4か月以内税務署
相続税の申告10か月以内税務署
相続登記(名義変更)取得を知った日から3年以内法務局
亡くなられたあとの主な手続きと期限(2026年8月時点)

※期限や必要書類は状況によって異なります。詳しくは各窓口へご確認ください。

国民健康保険や後期高齢者医療制度に加入されていた方が亡くなった場合、葬祭を行った方に葬祭費が支給される制度があるとされています。金額や申請方法は市町村によって異なりますので、お住まいの市役所の担当課へお問い合わせください。

棺に入れられるもの・入れられないもの

故人の愛用品を棺に納めてあげたい——多くのご遺族が思われることです。ただ、素材によってはご遺骨を汚してしまったり、火葬炉を傷めたり、職員のケガにつながったりするため、取り除いていただく必要があります。

入れられないもの主な理由
ビニール、プラスチック製品、合成繊維遺骨の汚れ、ダイオキシンの発生
切り分けていない果物、厚い書籍、ぬいぐるみ、布団遺骨の汚れ、燃焼の妨げ
カーボン製品(つえ、つりざお、ゴルフクラブ、ラケットなど)火葬炉の損傷、ケガのおそれ
ガラス製品、金属製品(メガネ、アクセサリーなど)遺骨の汚れ、火葬炉の損傷
貴金属(アクセサリー、腕時計、硬貨など)遺骨の汚れ
棺に入れられないものの例(龍ケ崎市公式サイトより/2026年8月時点)

つくばメモリアルホールでも、副葬品は「お別れ花と数枚の手紙や写真」にしてほしいと案内されています。「副葬品等チェックシート」を火葬当日に火葬許可証と一緒に提出する仕組みです。

また、心臓ペースメーカーや除細動器を装着されていた場合は、必ず事前に葬儀社と斎場にお伝えください。火葬中に破裂して職員のケガにつながるおそれがあります。

やすらぎ苑では棺の大きさにも決まりがあり、長さ195cm・高さ45cm・幅60cmまで、材質は木製とされています(エコ棺は炉を傷める原因になるため不可)。

なお、写真や手紙をどこまで棺に入れて、どこまで残すかで迷われる方は多くいらっしゃいます。遺品整理の写真・手紙・アルバムをどうするかの記事もあわせてご覧ください。

葬儀のあと——「家をどうするか」という問題

火葬と葬儀が終わり、四十九日を過ぎたころ、多くのご家族が次の問題に直面します。誰も住まなくなった実家をどうするか、です。

急ぐ必要はありません。ただ、いくつか期限があることは頭の片隅に置いておいてください。

  • 相続放棄を検討する場合は3か月以内……故人に借金がある可能性がある場合、家財を処分すると相続放棄ができなくなるおそれがあるとされています(民法921条の法定単純承認)。片付けを始める前に必ず専門家にご相談ください
  • 相続登記は3年以内……2024年4月から義務化されました。正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象になり得るとされています
  • 相続した空き家の3,000万円特別控除は3年を経過する年の12月31日まで……売却を考えているなら、この期限が効いてきます

また、空き家を管理せずに放置し「特定空家等」などに指定されて勧告を受けると、固定資産税の住宅用地特例が外れて税額が実質的に最大6倍になるおそれがあります。取手市も公式サイトで「使う予定がない空き家を抱えていても費用がかさむばかり」と注意を呼びかけています。

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よくあるご質問

Q. 亡くなったのが市外の病院ですが、市内料金になりますか?

多くの施設では「亡くなった時点の住所」で判断されます。病院の所在地ではありません。また、亡くなった方が市外でも喪主(申請者)が市内在住なら市内料金になる施設があります(やすらぎ苑、龍ケ崎市営斎場など)。ご確認ください。

Q. 住んでいる市の斎場が空いていません。他の市の斎場は使えますか?

使えます。龍ケ崎市の説明にもあるとおり、火葬は知事の認可を受けた火葬場であれば全国どこでも行えます。ただし区域外料金となり、受け入れ枠も限られている点にご注意ください。

Q. 友引の日は火葬できませんか?

施設によります。つくばメモリアルホールと龍ケ崎市営斎場は友引日が休場です(つくばは通夜と法要は営業)。年末年始も休館日がありますので、日程を組む前にご確認ください。

Q. 自分で予約はできますか?

施設によります。やすらぎ苑では予約システムは登録業者専用のため、個人の方は直接電話での予約になります。つくばメモリアルホールは電話予約を受け付けておらず、死亡届提出時に窓口で予約するか登録葬祭業者に依頼する形です。多くの場合は葬儀社が代行します。

Q. 分骨したいのですが

可能です。ただし収骨の前に申し出る必要があります。将来的に墓地へ納骨する可能性がある場合は「火葬及び分骨証明書」が必要になるとされていますので、葬儀社を通じて斎場にお伝えください。

まとめ

  • 火葬ができるのは知事の認可を受けた施設のみ。茨城県内には32か所あるとされています
  • 火葬料は区域内で3,000円〜10,000円、区域外はその5倍〜10倍が目安
  • 喪主(申請者)の住所で区域内料金になる施設があるので必ず確認を
  • 市外の受け入れ枠は少ない。日程は早めに相談を
  • 死亡届は死亡を知った日から7日以内。提出時に火葬許可証が交付されます
  • 火葬許可証は納骨まで骨箱に入れたまま保管
  • 棺に入れられないものがある。ペースメーカーは必ず事前申告を

葬儀の段取りそのものは葬儀社が整えてくださいます。ご遺族にしかできないのは、大切な方をきちんとお見送りすることです。手続きの部分でつまずかないよう、この記事が少しでもお役に立てば幸いです。


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※この記事の料金・受付時間・手続きに関する記述は、2026年8月時点で取手市外2市火葬場組合、つくば市、龍ケ崎市、水戸市、取手市の各公式サイトを確認して作成しています。制度や料金は改定される場合がありますので、最新の内容は必ず各施設・各市へご確認ください。相続や税務に関わる判断は個別の事情によりますので、専門家にご相談ください。

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