「生前整理ノート」や「エンディングノート」という言葉を聞いたことはあっても、実際に何を書けばいいのか、どこで手に入るのか分からない——そう感じている方は少なくありません。結論から言うと、生前整理ノート(エンディングノート)は無料で始められます。茨城県内でも取手市・つくば市・水戸市などが無料配布しており、ご自宅で印刷できるPDF版も公開されています。

この記事では、生前整理ノートに何を書けばいいのか、無料で手に入れる方法、そして挫折せずに書き進めるコツを、茨城県内の自治体情報とあわせてご紹介します。

生前整理ノートとエンディングノートは同じもの?

「生前整理ノート」と「エンディングノート」は、ほとんどの場面で同じ意味として使われています。厳密に言うと、生前整理ノートは家財のリストや預貯金口座、デジタル資産のIDなど「モノ・カネ」の情報整理に重点があり、エンディングノートは延命治療の希望や葬儀の希望、家族への言葉など「気持ち・意思」の記録に重点がある、という違いがあります。ただし市販品や自治体配布のノートの多くは、両方の要素を1冊にまとめています。生前整理そのものについて詳しくはこちらで解説していますので、あわせてご覧ください。

項目生前整理ノートエンディングノート
中心となる情報モノ・お金の一覧気持ち・希望
代表的な記載内容財産目録、家財リスト、デジタル資産医療・介護の希望、葬儀の希望、家族への手紙
法的効力なしなし

生前整理ノートに書くべき10の項目

市販や自治体配布のノートで共通して設けられている項目は、次の10項目です。すべてを一度に埋める必要はありません。書けるところから少しずつ進めれば十分です。

  • 基本情報(本籍・血液型・保険証番号など)
  • 預貯金口座・有価証券の一覧と保管場所
  • 不動産(自宅・土地)の情報
  • 生命保険・損害保険の契約内容
  • 負債(住宅ローン・借入金)の状況
  • デジタル資産(スマホのロック解除方法、ネット銀行、サブスクの契約)
  • 医療・介護に関する希望(延命治療の意思など)
  • 葬儀・お墓に関する希望
  • 家族・友人への連絡先リスト
  • 大切な人へのメッセージ

特に近年トラブルが増えているのが、デジタル資産の扱いです。スマートフォンのロックが解除できず、ネット銀行の口座に家族が一切アクセスできなかったり、サブスクリプションサービスが亡くなった後も自動課金され続けたりするケースが報告されています。パスワードそのものをノートに書くのは防犯上おすすめできないため、「どこに何があるか」だけを書き、パスワード自体は別の安全な場所に保管し、保管場所だけを家族に伝えておくとよいでしょう。

生前整理ノートに法的効力はある?遺言書との違い

結論として、生前整理ノート(エンディングノート)に法的な効力はありません。誰にどの財産を残すかを法的に確定させたい場合は、別途「遺言書」を作成する必要があります。両者の違いは次の通りです。

項目生前整理ノート遺言書
法的効力なしあり(民法の方式を満たす場合)
書ける内容財産情報・希望・気持ちなど自由相続に関する法的事項が中心
費用無料〜数百円程度自筆証書は無料、公正証書は数万円〜
書き直し自由にいつでも可能方式に従う必要あり

おすすめの進め方は、まず生前整理ノートで気持ちや情報を整理し、「これは法的に確定させておきたい」という部分だけを遺言書にする、という二段構えです。なお、自筆証書遺言を法務局で保管してもらう「自筆証書遺言書保管制度」という仕組みもあり、保管の手数料は1件3,900円です(法務省公式サイトで確認、2026年9月時点)。管轄の法務局は住所地によって異なるため、事前に確認しておくと安心です。

生前整理ノートを無料で手に入れる3つの方法

生前整理ノートは、次の3つの方法で無料で入手できます。

  • お住まいの市区町村で配布しているものをもらう(窓口配布・PDFダウンロード)
  • 金融機関や保険会社が配布しているものをもらう(かんぽ生命など各社が無料配布)
  • ノートやルーズリーフで自作する(費用ゼロ、自由に項目を決められる)

いずれの方法でも、書く内容そのものに大きな差はありません。「まず1冊手元に置いてみる」ことが、生前整理を始める一番のハードルの低さです。

茨城県内でエンディングノートを無料配布している市

茨城県内でも、複数の市が独自のエンディングノートを無料配布しています。各市の公式サイトで確認した内容は以下の通りです(2026年9月時点。最新情報は各市の窓口へご確認ください)。

市ノート名配布場所ダウンロード
取手市取手市未来ノート高齢福祉課、藤代総合窓口課、取手駅前窓口、取手支所、戸頭窓口、各地域包括支援センター可(市公式サイトでPDF公開)
つくば市わたしの生き方ノート地域包括支援課、地域包括支援センター、高齢者支援センター、窓口センター、保健センター、いきいきプラザ可(なくなり次第終了)
水戸市私のエンディングノート高齢福祉課地域支援センター窓口、地域包括支援センター、出張所、市民センター可(市公式サイトでPDF公開)
守谷市ー市独自の配布情報は公式サイト上で確認できませんでした。高齢者支援の窓口へ直接お問い合わせください

取手市の「未来ノート」は、これまでの生き方や医療・介護、財産の希望などを記録する終活ノートで、高齢福祉課(電話:0297-74-2141)のほか市内各窓口で配布されています。つくば市の「わたしの生き方ノート」は地域包括支援課(電話:029-883-1111)が窓口で、配布数がなくなり次第終了となるため、早めの入手がおすすめです。水戸市の「私のエンディングノート」は高齢福祉課地域支援センター(電話:029-232-9110)で配布されており、いずれもPDF版を自宅で印刷して使うこともできます。

お住まいの市に専用ノートがない場合も、他市のPDF版を参考にしたり、ご自身でノートを自作したりすれば十分です。項目の中身はどれも大きく変わりません。

途中で挫折しないための書き方のコツ

生前整理ノートは「全項目を一気に埋めよう」とすると、途中で手が止まってしまいがちです。無理なく続けるためのコツを3つご紹介します。

  • 書ける項目から書く——順番通りに書く必要はありません。今すぐ分かることから埋めていきましょう
  • 1回で完成させない——気持ちや状況は変わるものです。年に1回、内容を見直す機会を作ると無理がありません
  • 保管場所を家族に伝えておく——せっかく書いても、存在を知らなければ意味がありません。ノートの保管場所だけは、信頼できる家族に伝えておきましょう

また、生前整理ノートを書き進める中で、「実際に家の中のモノをどう減らせばいいのか」「何から手をつければいいのか」が気になり始めた方も多いはずです。生前整理の進め方6ステップや、今日から始められるやることリストもあわせてご覧いただくと、ノートの記入と並行して具体的な片付けにも取り組みやすくなります。

まとめ

生前整理ノート(エンディングノート)は、法的効力こそありませんが、財産や希望を整理し、家族に伝えるための実用的なツールです。茨城県内では取手市・つくば市・水戸市が独自のノートを無料配布しており、自宅で印刷できるPDF版もあります。まずは1冊手に入れて、書けるところから少しずつ埋めてみることから始めてみてください。

「ノートを書いていたら、実家の片付けや生前整理そのものも一緒に進めたくなった」という方は、片づけDo!にお気軽にご相談ください。ご相談・お見積もりは無料です。

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