「亡くなった親の家から、スプレー缶が何十本も出てきた」「中身が残っているようで、どう捨てたらいいのか分からない」——遺品整理の現場では、ごく当たり前にあるお悩みです。まず、結論からお伝えします。
結論:スプレー缶の捨て方は、①中身を使い切る、②火の気のない風通しのよい屋外で、必要に応じてガス抜きをする、③お住まいの市のルールに沿って出す、の3つです。取手市・守谷市・つくばみらい市では「あき缶(資源物)」、つくば市では「スプレー容器」の区分で、いずれも穴を開けてから出すと案内されています(各市の公式サイトによる)。ただし、穴あけの要否や袋は自治体によって異なり、見直しも進んでいるため、出す前に必ず市の最新の案内をご確認ください。
この記事では、スプレー缶のガス抜きの方法、穴あけは必要なのか、カセットボンベとの違い、取手市・守谷市・つくば市・つくばみらい市の出し方、そして大量に出てきたときの対処まで、専門用語を補足しながらゆっくりご説明します。
スプレー缶は何ゴミ?なぜガス抜きが必要なのか
スプレー缶(エアゾール缶)は、殺虫剤・ヘアスプレー・塗料・消臭剤などの容器です。中には可燃性のガスが使われているものが多く、中身が残ったままごみに出すと、収集車の中で押しつぶされたときに火花などでガスに引火し、火災につながるおそれがあります。
東京消防庁の公表では、2024年(令和6年)のごみ収集車の火災は33件で、その原因としてスプレー缶などのエアゾール缶が8件挙げられています。数字は東京のものですが、どの地域でも起こりうる事故とされています。守谷市の公式サイトでも、過去にスプレー缶やカセットボンベが原因とみられる収集車の火災があったことが紹介されています。
そのため、スプレー缶は「燃えるごみ」には出さず、中身を空にしてから、市の決めた区分で出すことが大切です。区分の呼び名は市ごとに違います(下の表をご覧ください)。
スプレー缶のガス抜き方法|屋外で安全に行う手順
ガス抜きは、必ず火の気がなく、風通しのよい屋外で行ってください。台所のコンロの近くや、仏壇のろうそく・線香の近く、たばこを吸う場所は避けましょう。
- まず使い切る:本来の用途で最後まで使い切るのが、いちばん安全です。
- 周りを確認する:火の気がないか、風通しがよいかを確かめます。
- ガス抜きキャップがあれば使う:製品に付属のガス抜きキャップがある場合は、取扱説明書の手順に従います。
- ボタンを押してガスを出し切る:キャップがなければ、ノズルを押し込んでシューッという音がしなくなるまで出します。顔や衣服にかからないよう、風下に立たないようにします。
- 振って確かめる:缶を振ってみて、液体の音がしないことを確認します。
つくばみらい市の公式サイトでは、2007年4月以降に販売されたスプレー缶(小型缶など一部を除く)には、ガスを簡単に抜く「中身排出機構」が付いていると案内されています。付いている缶は、その機構を使うとされています。
注意:中身が入ったまま缶に穴を開けるのは大変危険です。可燃性のガスが多量に出てしまうため、必ず中身が空になったことを確かめてから行いましょう。空にできない場合は、無理をせず、商品に記載のお客様相談室(メーカー)か、市の窓口にご相談ください。
スプレー缶に穴あけは必要?市によって違います
「穴を開けるのが当たり前」と思われがちですが、近年は穴あけを不要とする自治体が増えているとされています。一方で、取手・守谷・つくば・つくばみらいの各市の公式サイトでは、現在も「穴を開けてから出す」と案内されています。
穴あけの要否は市ごとに決まっていて、変更されることもあります。お引っ越しや実家の片付けで、住んでいる市と実家の市が違う場合は、必ず「ごみを出す場所の市」のルールに合わせてください。
取手市・守谷市・つくば市・つくばみらい市のスプレー缶の出し方
各市の公式サイトの案内をまとめました(収集日や袋の規格は変わることがあるため、出す前に市の最新情報をご確認ください)。
| 市 | 区分 | 出し方のポイント | お問い合わせ |
|---|---|---|---|
| 取手市 | 資源物(あき缶) | 中は空にして、穴を開ける。キャップはプラ容器へ | 環境対策課 0297-74-2141 |
| 守谷市 | あき缶 | 中身を出しきって、穴を開けてから出す | 生活環境課 0297-45-1111 |
| つくば市 | スプレー容器(びんとは別の袋) | 必ず中身を使い切り、火の気のない風通しのよい場所で穴を開ける。指定袋はなく、中身が見える透明・半透明の袋(40リットル程度まで)に入れる。キャップが外せるときは、プラ製はプラスチック製容器包装、金属製は燃やせないごみ | 環境衛生課 029-883-1111 |
| つくばみらい市 | あき缶(資源物専用袋) | ガスを抜き、空を確認して穴を開ける。キャップやボタンのプラスチックはプラ容器の袋へ | 生活環境課 廃棄物対策室 0297-58-2111 |
なお、同じ「ガス抜き」でも、ライターは区分が異なります(取手市は不燃ごみ、つくば市は燃やせないごみ、つくばみらい市は金属類・割れ物ごみ)。ライターの捨て方はライターの捨て方|安全なガス抜きの手順と茨城の市ごとの出し方で詳しくご説明しています。
カセットボンベの捨て方|スプレー缶との違い
カセットコンロ用のカセットボンベも、スプレー缶と同じようにガスが入っています。取手市の分別事典では、カセットボンベは「資源物(あき缶)」で、中は空にして、缶に穴を開けると案内されています。守谷市でも、スプレー缶とカセットボンベは同じ「あき缶」の扱いです。
つくばみらい市では、カセットボンベは屋外でキャップを外して逆さにし、金属のノズルを硬いものに押し当ててガスが出なくなるまで抜き、振って液体の音がしなければ抜けている、と案内されています。缶はあき缶、キャップはプラ容器の袋に入れます。
カセットコンロ本体(卓上用)は、取手市では「不燃ごみ(金)」で、ボンベを取り外してから出します。指定袋に入らない大きさのものは粗大ごみになります。
スプレー缶の中身が残っているとき・固まって出ないとき
遺品整理でよくあるのが、「何年も前の缶で、押しても出ない」「振ると音がするのに中身が出てこない」というケースです。古い缶はノズルが詰まっていたり、液体が固まっていたりします。
- 無理に穴を開けない:出ないのに中身が残っている缶に穴を開けるのは危険です。
- ノズルが詰まっているとき:取扱説明書に沿って、ノズルを外して洗う方法などが案内されていることがあります。
- どうしても空にできないとき:メーカーのお客様相談室、または市の環境担当窓口に相談しましょう。「中身が残っていて出せない缶」の扱いを案内してくれます。
- 塗料・殺虫剤・防水スプレーなど:成分や用途によって扱いが異なることがあるため、缶に書かれた注意書きを確認してください。
遺品整理でスプレー缶が大量に出てきたときの対処法
亡くなった方の家やガレージ、物置、台所の下、洗面所には、殺虫剤・ヘアスプレー・消臭剤・塗料・潤滑スプレーなど、思いのほか多くのスプレー缶が眠っていることがあります。10本、20本と出てくると、ガス抜きだけで一日がかりになってしまいます。
| 状況 | 進め方の目安 |
|---|---|
| 数本程度 | ご自身で屋外でガス抜きをして、市のルールで出す |
| 10本以上ある | 一度にまとめず、数日に分けて少しずつガス抜きをする。作業は必ず屋外で、換気をよくする |
| 中身が出ない・古くて錆びている缶が多い | 無理に作業せず、市の窓口やメーカー、専門の業者に相談する |
| 他の遺品も大量にあり、手が回らない | 遺品整理の業者に、片付け全体の中でまとめて相談する |
大量のガス抜きは、同じ場所で一度に行うと、ガスが周囲にたまって危険です。風通しのよい場所で、少しずつ、火の気がないことを確かめながら進めてください。
不用品全般の回収の考え方は不用品回収、遺品整理の進め方は遺品整理のページ、費用の目安は料金のページで紹介しています。ご自身で難しいときは、無理をせずご相談ください。
スプレー缶の処分でよくあるご質問
Q. スプレー缶のガス抜きは、室内でやってもいいですか?
いいえ、必ず屋外で行ってください。ガスは空気より重いものが多く、室内では床付近にたまって、コンロなどの火で引火するおそれがあります。風通しのよい屋外で、火の気がないことを確認してから行います。
Q. 中身が残っていても、そのまま出してもいいですか?
いけません。中身が残った缶は、収集車の中で破裂したり引火したりするおそれがあります。必ず使い切ってから出してください。
Q. 穴を開ける道具は何を使えばいいですか?
つくばみらい市の公式サイトでは、専用器具(カンキリなど)で穴を開けると案内されています。市によっては穴あけを不要とする場合もあるため、まず市のルールをご確認ください。
Q. 殺虫剤やヘアスプレーも同じ出し方ですか?
基本的には同じ「スプレー缶(エアゾール缶)」として扱われますが、缶の注意書きや、市の分別表で確認してください。
Q. 古くて中身が出ない缶は、どうすればいいですか?
無理に穴を開けず、メーカーのお客様相談室か、市の環境担当窓口にご相談ください。
まとめ|スプレー缶は「使い切る・屋外で・市のルールで」
スプレー缶の処分は、中身を使い切り、屋外でガス抜きをし、市のルールに沿って出す、という順番です。取手市・守谷市・つくばみらい市では「あき缶」、つくば市では「スプレー容器」として、穴を開けて出すと案内されています。迷ったら、市の窓口に確認してから出すと安心です。
「実家にスプレー缶がたくさんあって、何から手をつければいいか分からない」という段階でも、けっこうです。遺品整理のご相談は、お電話(フリーダイヤル 0120-306-122、8:00〜21:00・年中無休)か、無料見積もりフォームへお気軽にどうぞ。
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